午前中は【ポリ袋クッキング】ZOOM講座でしたが、
午後からは「お散歩防災」でした(#^^#)
「非常時」は「日常」の延長にあるので、日常生活をイメージしながら、
一緒にお散歩している気持ちで読んでもらえると嬉しいです。
まずは近隣のハザードマップを確認しました。
事務所は阪急南茨木駅の駅前ですが、大阪北部地震の影響がまだ残っている地域です。
大阪北部地震の時、駅の壁がはがれ落ちたり、エスカレーターが停まったり…
大変な状態でした。
駅ビル全体の電気系統がやられてしまい、駅ビルは未だに使えない状態です。
ガスもしばらく復旧できなかったのでガスも使えないエリアでした。
大阪北部地震から2年半以上が経ちましたが未だ工事中の駅ビル。
写真右はヤノベケンジさんの作品「サン・チャイルド」。
子どもたちは地震を実際に体験していることもあり、幼稚園・保育所・学校でもしっかりと対処を学んでいました。
でもこのエリアは水害も想定されるエリアなので、水害についてまずは学んでもらいました。
水害には、雨が降り過ぎて下水や排水路では処理が追い付かない「内水はんらん」(地図左)と、
河川の水位が上昇することによって起こる「外水はんらん」=洪水(地図右)があります。
事務所=☆
この近辺は水害が予想されているエリアです。
「50センチ未満って書いてあるけれど、50センチの水ってどのくらい?」
「これくらい?」
「水が来たら歩ける?」(動画視聴)
「えーーー無理やん!」「無理無理無理」「しかも水、めっちゃ汚い」「車も流れてくる」
「そうやで。水たまりとちゃうで」
「地図の水色のところは50センチ~3メートルらしいよ」
「死ぬやん!」
では実際にまちを歩いて、
「危ないところ」にピンクのシール「発見」にブルーのシールをはっていこう(#^^#)
近隣は稲作が行われていた地域なので(弥生時代の土器も出土)用水路の名残があちこちにあります。
「発見!」
避難所 = 一時的に生活をする場所
避難場所 = 公園やグラウンドなど一時的に危険を回避する場所
学校のある場所は洪水と土砂災害は想定されていませんが、
近隣は洪水も想定されています。
すぐ近くの中学校の近隣は50センチ~3メートルの浸水が想定されています。
常に小学校にいるとは限らないので「いざという時、学校に逃げればいい」ではありません。
逃げる途中で水害に巻き込まれるおそれもあります。
「どういう災害が起こると思う?どこなら逃げても大丈夫だと思う?」
普段、お散歩しながら一緒に考えてみてください(#^^#)
「カーブミラーが落ちてきそう」
「地震や台風の時、倒れてきそう。めっちゃ危ない」
(今にも崩れそうな小屋がありました。3メートルくらいの木が何本も立てかけてあります)
「ブロックにひびが入ってる」
「すだれは台風の時に飛んでいく」
大阪北部地震と台風21号を同じ年に経験した子どもたちは、
まちの危険を次々と発見していました。
「検査で大丈夫と言っていた」から命を預けずに、
自分で考えて、自分で判断できるようになってほしいです。
中央防災会議より
「行政は万能ではありません。皆さんの命を行政に委ねないでください。
避難するかしないか、最後は「あなた」の判断です。皆さんの命は皆さん自身で守ってください。」
大阪北部地震・台風21号の時、実際にこうなりました。
「通学路で地震が起きたらどうする?」
「ランドセルで頭を守る!」
「でも、塀が倒れてくるかもしれないよ?」
「逃げれそうなら、安全な場所へ逃げる!
「間に合わなかったら、なるべく小さくなって頭を守る!」
子どもたちなりに、どんな方法があるか、いろいろシミュレーションをしていました。
「川の近くに家を買ったらあかんな…大雨のたびに逃げなあかん」
「お買い物途中に地震がきたら、どうする?」
「買い物カゴで頭を守る!」
「そうそう。カゴに入れている商品はとりあえず出して、しゃがんで小さくなって、落ちてくる物から頭を守ろう。
棚に置いてある物だけではなく、電気や屋根も落ちてくるかもしれないからね」
「余震が来るかもしれないから、地震がおさまったら安全な場所に移動しよう」
「逃げてる間にまた揺れるかもしれないから、揺れたらまずは身を守ろう」
続いて、駅へ。
公衆電話をすっかり見なくなりましたが、災害時は無料で使える措置がとられる場合があります。
また、被災地では災害用伝言ダイヤル(171)が無料で使えるようになります。
南茨木駅は、阪急南茨木駅構内(改札内)と、モノレール南茨木駅改札前(改札外)に公衆電話があります。
阪急南茨木駅は、工事が終わったら駅構内の公衆電話が別の場所に設置される予定だそうです。
受話器を取る → 10円を入れる → 数字を押す
大人は当たり前にやっている作業ですが、子どもはやったことがないので、
受話器を取ることが、まずわかりませんでした。
お金を入れないと通話ができないことも驚いていたし、
(スマホは番号を押せばよいだけなので)
「171」にダイヤルすると音声ガイダンスが流れるので、受話器越しに誰かが話すことにも驚いていました。
公衆電話を見る機会がそもそもないのと、使ったことがないので、この器械が電話だという発想もなかったようです。
アナログ式の公衆電話は、災害時に通話は無料になりますが、まずは10円を入れないと使えないので、
10円玉を持ち歩いておいてください。
正月3が日は災害用伝言ダイヤル(171)を体験できるので、ぜひご家族みんなで試してみてください。
事務所に戻って、振り返り。
自分たちで気づいたことを、自分たちの言葉でまとめてくれていました。
友達の発見を聞いて「なるほど!」と更なる気づきもありました。
私たち大人の方が気づかされることがいっぱいありました。
子ども目線でないと気づかないこともありました。
「校門に置いてあるあの看板、風で飛んできたらケガするのに、なんでほったらかしなん?
警察の看板なのに」とか。。。
たしかに。。。針金もビローンってなってて危ない。
今回はサンテレビさんが取材に来てくださいました。
2021年1月17日17時~19時のどこかで放送予定だそうです。
冬休みの間に、ぜひ皆さんも「お散歩防災」をやってみてください。
子どもたちが自分で発見するから、身につくことが沢山あります。
体験したことがない事を言葉だけで伝えるのは限界がありますが、
実際に見て・体験して・それから学ぶと身につきやすいです。
そしてインプットだけではなく、子どもが自分の言葉でアウトプットをしてようやく知識が定着します。
日常の延長にあるのが「非日常」なので、暮らしの中で肩ひじはらずに「防災」を伝えてほしいです。
「知らなかった」で子どもの命を危険にさらす後悔のないように。
「知っててよかった!」と思える未来になりますように(#^^#)