大阪北部地震から1年を目前にして、ほくせつエリアは「梅雨の嵐」、「吹田市拳銃強奪事件」と続きました。
改めて、危機管理意識を問われる2日間となりました。
15日の雨の最大予報はなんと80ミリ以上(@_@)
10時頃は24ミリの「強い雨」でしたが、午後にかけてとんでもない予報が。
80ミリってこんな感じです。
日本気象協会によると「息苦しくなるような圧迫感」だそうです。
14日に「日本列島梅雨の嵐」という予報が出た時、
約4年前のことを思い出したました。
親子向け防災講座を開催するのに、
企業さんやマスコミさんも巻き込んだ大がかりなものを計画しましたが、
前日に台風がくるかも…?という予報が出ました。
その時に彼女たちにこう言われました。
「中止で!!!」
Σ(゜∇゜|||)はぁうっ!!
「………え~~………(´゚ω゚`)」
言葉を濁していると、
「うちら、何するんですか?防災でしょ?
防災って言ってるうちらが、ママと子どもを危険にさらしてまですることですか?
台風が来るかも、でも行かなきゃって、ママたちを不安にさせてどうするんですか?」
===(´□`;)==⇒グサッ!
===(´□`;)==⇒グサッ!
===(´□`;)==⇒グサッ!
目が覚めました!!
言われた時は中止にした時にどうなるか、大人な計算で頭がいっぱいでした。
でも「何のためにやるのか?」を自分自身に問いかけると、
頭で計算する判断が、いかに陳腐かわかります。
ちなみに「中止」にした日は晴天でした(笑)
でもとても大切な事に気づかされたので、延期(後日無事開催)にして本当に良かったと今は感じています。
「梅雨の嵐」の日、イベントは軒並み中止の判断がされました。
そして翌日。
16日午前5時36分頃。
吹田市拳銃強盗事件が起きました。
上空にはヘリが飛び交い、早朝から街の空気は一変しました。
「不要不急の外出は控えて」というメールが次々と入り、
防災無線を使ってのアナウンスも何度も鳴り響き、
街は突如として文字通り「戦場」に変わりました。
吹田市、箕面市、豊中市、それぞれの市長と知事、
関係部署がSNSで次々と状況と対応をアップしてくださいました。
吹田市、後藤市長。
箕面市、倉田市長。
豊中市、長内市長は、英語の配慮もしてくださいました。
吉村知事。
警察をはじめとする皆さんのご尽力のおかげで、
発生から25時間後に事件は収束しました。
首長発信の方が行政発信より早かったことについて、
吹田市後藤市長が取材で思いを述べられています。
以下、Abema TIMES より
「市民から、いま何が起きているか個人アカウントで発信してほしいと。
それが確定情報でなくても、"こういう恐れがあります"、"いまこういう状態と聞いてます"ということでも
市民のみなさんにはお届けをせないかんねんなと」と、ちょうど1年前の大阪北部地震での経験を踏まえたとし、
「その経験を活かして、今回、どんどん確定情報がマスコミのみなさん、警察から出てくる前の段階から発信させていただいた。
それが喜んでいただけたとすればありがたいですが、載った後で修正することもありましたので、
"ええかげんな発信するな"という声もありました。そのリスクは覚悟した上で発信させていただいた。」
専門的な知見からは賛否両論あると思いますが、市民としてはありがたかったです。
この事件をうけて、一市民として感じたことですが、
今後のためにまとめておこうと思います。
●情報が一番大事
どこで何が起きているのか?
どんな危機がせまっているのか?
それに対してどう行動をすればいいのか?
行政はどんな対応を決めたのか?
「知らない」ということの怖さを感じました。
知らないと、悪気なく普段と同じ行動をとってしまいますが、
何もなかったのは「ラッキーだった」というだけで、
一歩間違えれば、その場にいる全員を死に導くおそれがあります。
3.11の大川小学校のように。
今回、同じ恐怖を感じました。
「知らない」というだけで、無邪気に人を1か所に集めて変わらぬ日常を過ごすことにより、
もし何かあった場合、後からおそってくる後悔は消したくても、消せないと思います。
では、情報はどこから取ればいいのか?
今回、大阪府警の「安まちメール」に登録した人も多かったと思います。
携帯はほとんどの方が所持されているので、
普段から災害情報アプリやメールでの受信設定をしておくだけで、
情報を受動的に受け取ることができます。
でも人を導く立場にいる人は、世界中どこにいても受動的ではなく、
能動的に情報を取りに行く習慣をつけておく必要があると痛感しました。
主催者や責任者が、情報を能動的にとらずにとった行動は、
タイタニック号を彷彿とさせました。
沈みかけの船の上で無邪気に交歓している様と重なりました。
●発信ツール
今回、吹田市、箕面市、大阪府に関しては、行政発信より、首長発信の方が早かったです。
組織的にどうこう…は置いておいて、
何が起こっているのかわからず不安を抱えている市民にとって、トップのリーダーシップは安心感につながります。
住んでいるまちのトップが、自分たちの事を考えて動いてくれている、というのが伝わってくるだけでも不安は減ります。
そしてSNSがやはり強かった。拡散も早かった。
●近隣自治体での連携
今回の逮捕が箕面市だったように、事件が起きた吹田市だけで対応をしても意味がありませんでした。
近隣都市が足並みを揃えての対応が必要でした。
首長レベルでは、普段から北摂市長会で連携を取られているので、
やり取りが出来ているのは知っている人にはわかるのですが、それが市民には見えてこない。
「隣の市はこういう対応だけれど、うちの市はどうなってるの?」
そんな不安が近隣市をまたいで広がりました。
それぞれの市で制度や仕組みが微妙に違うので仕方のないことですが、
大阪府全域の対応が一目でわかるポータルサイトの必要性を感じました。
大阪府がそれを担ってくれると良いのですが、
大阪府も吉村知事の発信が先行して、そこからかなり遅れをとって府のHP発信だったので今後は初動の速さがあるといいな、と思いました。
●会議をやっている間に状況が変わる
茨木市に関してですが会議は午後からでした。
決心が急務の会議はWEB会議で十分だと思います。
招集する時間がもったいない。
私たちは数年前から理事会はWEB会議でやっていますが、集まってする会議と何も変わりません。
あと細かい話ですが、茨木市に関してはスマホを所持していない議員に配慮して、
議会事務局の各議員への対応が個別FAX&メールだったことも課題だと感じました。
グループラインでよいのでは?
早い自治体は数年前から職員グループラインを使われています。
意思決定機関の動きの重さは今後の課題です。
リーダーシップが強い自治体は本当に早かった。
●デマに注意
茨木市で今回も出ました。
しかも自治会長の名前を使って「犯人は茨木市に逃げた」という文書が出回りました。
こちらも市長や市のSNSで発信をされて収束しましたが、
平常時から「このSNSを見たら情報が早くて確実」という決め事をしておく必要があります。
茨木市はFBもツイッターも、近隣自治体がどんどん更新していく間、かなりの時間、無言でした。
その間に不安からくる憶測が市民の間を飛び交いました。
キーワードをまとめると…
「情報」「自治体連携」「リーダーシップ」「SNS」これらが課題になると感じました。
批判めいた表現になっていたらごめんなさい。
あくまで、今回、これらを課題と感じたので「次から変えていきませんか?」という、
提案の意味で書かせていただきました。
日曜日の早朝から、対応に走ってくださった皆様には感謝しかありません。
本当にお疲れ様でした&ありがとうございました!!!!!
これから、もっともっとよくしていきたいので、
批判のし合いではなく、よりよい提案をし合いたいのでどうぞよろしくお願いします
<m(__)m>
今回は、大人の危機管理意識の差がはっきりと見えた2日間でした。
隣に危機がせまっているのに「知らない」「知ろうとしない」ことは自分だけではなく、他人の命も危険にさらします。
都合の悪い情報を無視したり、過小評価して「大丈夫だろう」と判断してしまうことのないように、感じたことをブログに書きました。
ご一読いただきありがとうございました<m(__)m>
未来の命を守るためにも、大切な人と危機管理意識を共有してもらえたら嬉しいです(*^_^*)
そして何より、被害にあわれた古瀬鈴之佑巡査の一日も早い回復を心からお祈りしています。